EDIUS TIPSTIPS 013 AVCHDを編集

AVCHDとは

「AVCHD」はほんの数年前に登場したビデオカメラの規格の一つだが、瞬く間に普及し、現在では家庭用ビデオカメラにおいてAVCHDが主流といっても過言ではないだろう。コンパクトな本体、ハイビジョンへの対応、データによる記録・保存など、実に魅力的なカメラである。さらに最近ではPanasonicが業務用のAVCHDカメラを発売し、プロフェッショナルな現場でも使われ始めた。これによりますますAVCHDはその存在感を増している。
しかし撮影した映像を編集しようとしても、高圧縮のため、そのままのファイル形式では編集どころか再生すらままならないといった状況だ。

今回はそのような規格でも、高画質のまま軽快な編集を実現する2つの方法をご紹介しよう。

page top

AVCHD converter

一つ目は、「AVCHD converter」というソフトを使用しての変換だ。

■インストール

トムソン・カノープス社のホームページから、「AVCHD converter」が無償で提供されているので、まずはこれをダウンロードし、手順に従ってインストールしよう。

≪「AVCHD converter」をダウンロード≫

インストールが完了すると、デスクトップに右のように2つのアイコンが現れる。

■設定

「AVCHD2HQ」のアイコンをダブルクリックし、変換に関する設定を行う。

(1)の「保存先設定」から、変換後のファイルの保存先となるフォルダを指定。 ここでは、EDIUSを起動しているときは自動でそのプロジェクトフォルダへ保存するように設定することも可能だ。
(2)では、変換後のファイル形式を「Canopus HQ Codec」ではなく、HDV形式に設定することもできる。
ここで注意しておいてほしいのだが、「AVCHD」には5.1chのサラウンド音声を記録できるという特長があるが、「Canopus HQ Codec」ではそのままの形で変換することはできない。一旦、6chに分解するか、2ch(ステレオ)に統合するかを選ばなければならない。HDV形式に変換する場合は「MPEG2設定」を開き、(3)のように「AC-3」を選べば大丈夫だ。
「FIRECODER Blu」を搭載している場合は、(4)の「FIRECODER Bluを使用する」にチェックを入れれば、ハードウェアを使用しての高速な変換が可能になる。
他にも様々な設定が用意されているので、状況や目的に応じて切り替えると良いだろう。

■変換

実際に変換するには、Windowsのエクスプローラで、カメラ内の(またはカメラからPCにコピーした)「.m2ts」ファイルを、「AVCHD2HQ」のアイコンにドラッグ&ドロップ。または、右クリックから「AVCHD2HQで変換」を選択。すると変換が始まり、変換後のファイルは先ほど指定したフォルダに保存される。
なお、EDIUSを起動している場合は、バックグラウンドで変換が行われ、変換後にBinに自動で登録される。

  

エンコードは、映像の内容によっても変わってくるが、「Intel Core 2 Duo」のマシンで実時間の約2倍で行えた。ちなみに複数のファイルを一括で変換するときは、複数のCPUに処理を振り分けて同時にエンコードすることができ、1つずつエンコードしていくよりも効率よくスピーディーに変換可能だ。

変換後の「Canopus HQ codec」のファイルは変換前の「AVCHD」ファイルに比べ大容量になることもあるので、ディスクの空き容量には注意しておこう。

4GB分割ファイル

AVCHDカメラでは、撮影中のデータが4GBまで達すると自動でファイルが分割される。
AVCHD converterではその分割されたファイルを1本化して変換することが可能だ。また、別々に変換したファイルでも、「EDIUS Pro 5 ver 5.1」からは1本化されたファイルのようにつながった状態で編集することができるようになっている。

page top

ADVC-HD50

もう一つの変換方法は、トムソン・カノープス社製品「ADVC-HD50」を使用する。
これを使用すると、AVCHDカメラをHDVカメラと同じように扱うことができ、HDV形式に変換しながらキャプチャすることができるのだ。もちろん実時間で変換可能だ。

フルHD(1920×1080)で撮影した映像の場合、規格上、解像度を縮小(1440×1080、HDVと同様のサイズ)するので若干の画質の低下は否めないが、やはりHDであることには変わりなく、あらゆる目的において十分対応できるだろう。
また汎用的であるHDVカメラとして認識できるということは、ノートPCや「Macintosh」でも使用可能となり、さらに「EDIUS」以外にも「Windows Movie Maker」、「Premiere Pro」、「Final Cut Pro」といった幅広い環境で活用することができる。もちろんMPEG編集を得意とする「EDIUS」なら、無編集部分を再エンコードせず高速にHDV出力できる「セグメントエンコード」機能なども活用でき、編集のトータル時間を大幅に短縮できるだろう。

実際に使用するには、AVCHDカメラとADVC-HD50をHDMIケーブルで接続。 そしてADVC-HD50とパソコンをIEEE1394ケーブルで接続。 あとは、テープメディアのカメラを扱うときと同じようにキャプチャしていくだけだ。

page top

EDIUSは、新しい記録フォーマットが登場するたびにいち早くそれに対応してきた。今回のAVCHDでもそうだ。AVCHDが登場した当初から、やはりネイティブでは扱えないものの、変換や他製品との連携という形ではあるがしっかりとサポートしている。
今後も技術の発達に伴い新たな記録フォーマットが登場していくだろうが、そんな状況においても EDIUSはその優れた対応力で、必ずや映像製作者の力になってくれることだろう。

※2010年8月に、一部、記事の内容を追記致しました。

page top

Grass Valley